明治安田生命健康保険組合「すこやか健保 2017/秋 Vol.32」
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病気は治療が遅れるほどお金と時間がかかり、心身の負担も大きくなります。脂質異常に気づかず心筋梗塞になった場合と、早期に気づいた場合ではどれくらい違うのでしょう。脂質異常に気づかなかった60歳代女性健診を受けておらず心筋梗塞を発症したケース脂質異常に気づいた ケース一命をとりとめても残る、リハビリ生活や再発の不安脂質異常を改善すれば、心筋梗塞のリスクは減る 早朝、自宅で胸の痛みを訴え、倒れた主婦のAさん。幸い、ご主人がすぐに気づき、救急車で病院へ搬送されました。 検査の結果、心筋梗塞と判明。治療を受けて一命をとりとめました。健康を意識して定期的に友人とテニスなどもしていたAさんですが、数年前から長年やめていたたばこをときどき吸うようになっていました。 中性脂肪とLDLコレステロールが高く、閉経の影響で脂質異常になっていたのですが、長年健診を受けていなかったために気づかなかったのです。 退院後のリハビリが終わり、以前の生活をとり戻しつつありますが、健診を受けていなかった代償は大きいものになりました。 心筋梗塞は、心臓の筋肉(心筋)に血液を供給する血管が完全につまり、その先に酸素や栄養が届かなくなって心筋が壊死する病気。耐えがたい胸の痛みなどに襲われ、すぐに適切な治療を行わなければ死に至ります。 脂質異常は、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールが増えすぎたり、HDLコレステロールが少なすぎる状態で、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞を引き起こす危険因子です。心筋梗塞などの重篤な病気を防ぐために、脂質異常の予防・改善はとても重要です。 また、喫煙習慣があると、脂質異常・動脈硬化を進行させるため、心筋梗塞の発症リスクが高まります。脂質異常症が疑われる者の年齢別割合平成27年国民健康・栄養調査(厚生労働省)(%)010203040(歳)20~2930~3940~4950~5960~6970~7.014.09.221.329.135.937.427.611.11.06.10.0男性は年齢とともに徐々に増加、女性は閉経に伴い50歳代から増加する傾向に。男性女性2すこやか健保2017/秋 vol.32健康増進講 座
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